言語は時代によって形を変えていきます。
その時代に生きている人々が、文化や社会の影響を受けて変化します。
また、現代で使用している言語が、過去の歴史の影響を受けて現存していることもあります。
みなさんが学んでいる英語でも「どうしてこうなるのだろう?」と不思議に思うことがあるかもしれません。しかし、それは過去の歴史が影響していることもあるのです。
今日は、その歴史をご紹介します。
英語を勉強していて、名詞や形容詞、動詞の形を変化させるときに、「yをiに変えて…」というルールを聞いたことがあると思います。
ルールだからといって、特に疑うことなく覚えてきたかもしれませんが、これに英語の歴史が影響しているのです。
時は17世紀までさかのぼります。
yとiは似た音でしたが、当時の英語では、単語の途中にyを使用し、語尾にiを使うことを避けるようになりました。
それは現代にも引き継がれ、語尾にiを使用する単語はskiくらいです。alibi(アリバイ)などもiで終わっていますが、これはフランス語からの借用語です。また、語の途中にyを使うものとして、hymn(讃美歌)などがありますが、宗教や学術に関する教養が高そうな語が現代にも残っています。
「yをiに変えて…」のルールが現代にも残っているのはそのためです。
普段何気なく使っているルールが歴史の影響を受けていると思うと、少し面白く感じませんか?
言語の面白さは色んなところで発見できるのです。
すべての人の英語学習が楽しいものとなりますように。